この日は格別におもしろかった。
旭山動物園に行き、稚内までいった。
ホテルはビジネスホテルだったのに露天風呂があるし、
目の前にあった居酒屋(花楽)では地元の人と話ができた。
多分今まで食べたカレーの中で一番うまいカレーを食べた。
別に名物じゃなかったらしいけど……
旭山動物園は旭川一の観光名所になっているわけだが、
動物園を「動物の図鑑」としてみた場合、珍しい動物は殆どいないので
我らが池田動物園の方がよっぽど「貴重」である。
しかし、動物園が見せるいのちの輝きというのは、
その動物がいかに貴重であるか(希少であるか)ということだけではなく、
人間と、どう姿形が違って、どう一生懸命で生きているかを見せることにもある。
旭山動物園の凄いところは動物のもてるポテンシャルを、
檻の中に閉じこめ、動く写真のようにするのではなく、
めいっぱい引き出していることだ。これ以上は語るに落ちる気もする。
かつて弟が言ったことがある。
ガンダムが好きな人はどんどんガンダムが嫌いになっていくと。
これは、機動戦士ガンダムというアニメが好きな人は
どんどんジオンのザクに入れ込んでいって、結果ガンダムの敵になっていくということなのだが、
動物についてもそうだ。
動物園が好きで、動物を好きな人は、動物園のあり方に疑問を抱いていく(かもしれない。)

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「多くの誠実な努力と少々の嘘。未知数の益と未知数の害。多くの動物を苦しめるかもしれないが、
多くの動物を救うかもしれない。多くの人を不愉快にさせるかもしれないが、
生態系のために闘う戦士を生み出すこともある。人々に何も伝えないかもしれないが、
多くを学ぶ人もいる。可能性に満ちているが、きわめて両義的な場所。」
それが、ぼくが知ったアメリカの動物園の姿だった。
なお、ペンギンの展示についてはアクアスの方が僕は好きだ。