はだしのゲンの魅力

はだしのゲン (1) (中公文庫―コミック版)

はだしのゲン (1) (中公文庫―コミック版)

当初あのジャンプで連載されていたのだが、
掲載誌がコロコロ変わり、イデオロギーにまみれた作品になったといえる。
田原の新書の際にも述べたが、
総ての著作物にはバイアスがかかっているので、
これが正解であるというものはない。
作中描写には幾つかの誤謬もあるので、鵜呑みにしてはいけない。
(多分江波の人はそんなに悪い人たちではない)
この作品を反戦反核漫画と位置づける人は多い。
当然のことながら、ある種のイデオロギーが作品の元にあるため、
そういう読み方はできるだろう。
もっと単純に読んだ方がいい。
悲惨な現実・戦争の犠牲になりながらも、強い意志で運命に抗う物語だ。
誤解を恐れず言うと一流のギャグマンガだとも思っている。
悪人がこんなにわかりやすい漫画もそうそうない。


ちなみに、僕は全巻所持している。
「はだしのゲン」最萌えコマ大賞2002
少し古いセレクションだが、どれもいいシーンである。
朴さんが戦後どんどん裕福になっていくのは見逃せないな。