愚行

百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY [普及版]

百年の愚行 ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY [普及版]

パラパラと読んでみたが
真贋の定まらないものも含まれていることが少し気になった
例えば上海の焼け野原で真っ黒になった子どもの写真
小林よしのりの「戦争論」でも指摘されていたが、
写真のフレーム外から如何様にも弄れてしまうのが写真だと思っているので
「悲惨に見えるから」という理由のみで真実かどうかを判断するのは危険


また、戦災系の写真によくある批判が「じゃあ撮影しているお前が助けろよ」というもの
批判なのか非難なのかハッキリしないが、実際これで自殺したジャーナリストもいる
ケビン・カーター
大学の社会学の講義でも使ったし、
最近では小学校の道徳、中学校の英語の教科書でも扱われているようだ
ジャーナリズムが人の世にある限り解決されないジレンマだと思う
個人的な見解は書かないが、そのようなことを改めて考えながらページを捲っていた
勿論真実性が十分なものの方が多いし、
批判するということはそれだけのものであるということなので一読の価値はあると思う


池沢夏樹が寄稿しているのだけど
彼の名前を見ると最近ではもうサザビーしか思い浮かばなくなった
いつもことだが、真面目な文章を書いて
最後にこういうので纏めようとする癖をどうにかすべきだと思う