あしたはうんと

あしたはうんと遠くへいこう (角川文庫)

あしたはうんと遠くへいこう (角川文庫)

「自分っていうのが柵でさ、おれは何がしたかったって
その柵の向こうにいきたかったんだな、
でも自分がやることなんかわかりきってるわけね、(略)
とにかく、自分というね、
柵の向こうにいけそうなことならなんでもよかったんだけど、
まあ、それができないから自分なわけでさ」


眠れないときは本を読むに限る
角田光代の本ではこれを最初に読んだ記憶があるが
これが一番好きだ
主人公やそれにまつわる人がどうしようもなくバカなのだが…
(愛すべきバカ、というタイプでもない)
まあ所詮物語の駒だからね。さあさ、踊っておくれよ!
物語ってどうしても嫌な奴を出さないと描けないこともあるんだろうけど
そういう「嫌な奴」がいないものがやっぱり好きだなあ
愛すべきバカとか嫌な奴だけど憎めない奴とか…