永久欠番

小中学校時代の友人が死んだ。いや、亡くなっていたのがわかった。
一年以上前に亡くなっていて、ようやくおうちの人が突き止めた。
それから何年か独りで住んでいた公営住宅で、亡くなっていた。
高校卒業して実家を出た後、挫折があったんだろう、
正直言ってうまく行っていない様子だったが、
家族や友達に頼ることなく、じわじわと自分を追い詰めていたような気がする。
ちょうど良いタイミングで会えるときは、僕も何度か会っていたけど、僕が就職してからは
電話番号が変わったり、放浪していたりなど、いろいろなことがあって、疎遠になってしまった。
5年くらい会っていないような気がする。記憶を辿ると、どうしてもそこに行き着く。
どうにかやっていっているだろう、どこかにふらっと行ってしまったんだろう、
一年家族と連絡が取れていないとこの間聞いたときもそう思った。
今までもずっとそう思っていた。甘かった。寂しかっただろうな。


家族の人に会いに行ったが、かける言葉なんてない。
自分を責めないで欲しいと、それだけだった。
彼の子どもの頃の写真があって、それを見せてもらった。
ずっとあの表情は変わっていなかった。
それから子どもと二人きりになると涙が止まらない。
多分今まで誰かが亡くなったという事実の中でいちばん辛い。