- 作者: 松本仁一
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/07/04
- メディア: 文庫
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「小さな大量破壊兵器」AK47・カラシニコフにまつわるルポタージュである
自動小銃が登場するフィクションを二つくらい取り上げれば
どちらかには確実に出てくる、そんな銃である
現実においても、共産圏や内戦・クーデターにおいて
最も「活躍」した自動小銃であった。
何故活躍したのかは競合するM16等との構造的な優位性にあったのだが
(Wikipediaを見れば書いてある)
そういったメカ自体のプロフィールは他の記述に任せられるが
実際の戦場でカラシニコフがどんな爪跡を残したかということを知るには
おそらく最適の本だろう
カラシニコフが無くても、他の銃が戦場に出ていたであろうし、
多くの人間の自由と生命を奪う武器が存在していたであろう
しかし、一種類の銃でこうも多くの人を翻弄させられたということもないだろう
(そして、銃が無くても人は人を殺すだろう)
その意味では人類の負の遺産として、
いやこれからも負を生む武器としてAK47は生き続ける
朝日文庫を買うのは人生で二回目なのだけど
新聞ほどの臭いのあるものではない
それにしても、サヨクの人の「武器が無くなれば戦争が無くなる」幻想というのは
――先日もテレビでその主張をしている人を見たのだけど、
行き過ぎた理想論かマジでキチガイじみているとしか思えない。
相手が同じ程度の理性と思考を持っていないと対話は難しい
だから人は銃を使う。